2020年12月19日土曜日

にわか仕立てのSSTV(ISSからの受信準備)

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先日、ARRISの情報サイトで20周年記念のSSTVが送信されると言う情報が記載されました (ARISSスクールコンタクト)。 たまたまSDRを持ち合わせていたので、早速受信できるか分かりませんが、準備だけしてみることにしました。

必要な機器は
・Raspberry Pi2以上
・RTL-SDR USBドングル
  RTL2832Uで検索してみてください。
・簡易アンテナ
  2m用のマグネットアンテナを使用しました。


ISSから送信されるSSTVを受信してみよう

下記の記事を参照させて戴きました。(原文のまま翻訳した訳ではありませんので誤りがあるかも知れません) The MagPi(RasberryPiオフィシャルマガジン)
Pi OS の準備

  1. Raspberry Pi OSのサイトから Raspberry Pi Imager をWindowsにインストールします。
  2. OSを選択し、SDカードの入っているドライブ(クリックすると自動的に表示されている)を指定すれば、 [書き込み]をクリックするだけで、オリジナルサイトからダウンロードしながら、焼き付けてくれます。
  3. 先ず、OSのアップデートをします。
  4. $ sudo apt update && sudo apt upgrade -y && sudo reboot  
  5. DR用アプリ、オーディオドライバ、SSTVソフトなどをインストールします。
  6. $ sudo apt-get install rtl-sdr sox pulseaudio qsstv ntpdate -y
  7. 日付・時刻データをアップデートします。
  8. $  sudo ntpdate pool.ntp.org
RTL-SDRの取り付けとテスト

  1. SDRをUSBポートに挿し、アンテナを取り付けます。
  2. RTL-SDRには、SMAコネクター用変換ケーブルが付属しています。また、温度補正タイプのTCXOに交換された物とそうでない物が有りますので今から買われる方は要注意です。
  3. コンソールからテストコマンドを実行します。
  4. $ rtl_test
    Found 1 device(s):
    0:  Realtek, RTL2838UHIDIR, SN: 00000001
    
    Using device 0: Generic RTL2832U OEM
    Detached kernel driver
    Found Rafael Micro R820T tuner
    Supported gain values (29): 0.0 0.9 1.4 2.7 3.7 7.7 8.7 12.5 14.4 15.7 16.6 19.7 20.7 22.9 25.4 28.0 29.7 32.8 33.8 36.4 37.2 38.6 40.2 42.1 43.4 43.9 44.5 48.0 49.6
    [R82XX] PLL not locked!
    Sampling at 2048000 S/s.
    
    Info: This tool will continuously read from the device, and report if
    samples get lost. If you observe no further output, everything is fine.
    
    Reading samples in async mode...
    Allocating 15 zero-copy buffers
    lost at least 144 bytes
    30秒ほど経過したら、[Ctrl]+[c]で終了します。100そこそこのロスは許容範囲のようです。

  5. 近くのFM放送を聴いてみる
  6.   $ rtl_fm -M wbfm -f 84.0M | play -r 32k -t raw -e s -b 16 -c 1 -V1 -
    84.0M はローカルのNHK FM放送の周波数です。適宜地域に合わせて変更してください。
QSSTVをセットアップする
  1. サンプル・オーディオ ファイルを取得
  2.   $ wget https://raw.githubusercontent.com/davidhoness/sstv_decoder/master/sstv_test.mp3
    ファイルは /home/USER/にダウンロードされます。

  3. RasPi メニューの[インターネット]から QSSTV を立ち上げ、[Receive]タブで・・・
  4.   Use VIS ---- ✔
      Auto Slant-- ✔
      Autosave --- ✔
      Signals ---- Normal
      Mode ------- Auto
    を設定します。

  5. プレイボタン[▶]を押すと、何も起こっていないように見えるが、受信を開始します。
  6. この状態で、ファイルマネージャの /home/USER から、ダウンロードした  sstv_test.mp3 を、別途立ち上げたブラウザのアドレスバーにドラッグ&ドロップします。
  7. [Enter]を押すと、mp3ファイルから音を聞く要領で画像がスキャンされます。(ファックスと同じ)
  8. テストでは、mp3のファイルをブラウザに再生させて、その音をQSSTV に聴かせましたが、実際では ISS からの電波をアンテナで受けて、 ラジオを聴くように SDR に音を再生させ、それを QSSTV がスキャンして画像にします。

    ISS は2分間画像データを送信し、2分間休んで又次の送信をします。

SSTV受信の条件を整える
  1. SSTVの送信スケジュールを調べる
  2. ARISS-SSTV images に掲載されます。今回は 2020.12.24~12.31 の ARISS 20 years of operations on ISS (SSTV event)


  3. 周波数は、SSTVダウンリンク 145.80MHzです。
  4. SSTV送信期間の内、いつ頃近くをISSが通過するかを調べます。
  5. まず、次のURLにアクセスします。http://predict.ariss.jp/

    1.[観測地点]をリストから選択
    2.  北緯と軽度を小数点書式で設定
    3.[予測開始日]設定
    4.  予測期間 SSTVの送信される期間を設定
      
    他の項目はデフォルトのままで結構です。

  6. 予測計算]をクリックします。
  7. ここに表示されているのは2日間と3日目の一部ですが、設定どおり8日分出力されます。
    HELP
    
    BTS SatTrack V3.1.6 Orbit Prediction
    
    Satellite #25544  : ISS (Space Station)
    Data File         : tlex.dat
    Element Set Number: 17 (Orbit 2128)
    Element Set Epoch : 23Dec20  00:34:30.902 UTC   (3.7 days ahead)
    Orbit Geometry    : 418.26 km x 420.83 km at 51.643 deg
    Propagation Model : SGP4
    Ground Station    : Tokyo, Japan   ---   PM95UQ
    Time Zone         : JST (+9.00 h)
    
    
     Date (JST)          Time (JST) of        Duration   Azimuth at  Peak  Vis Orbit
                     AOS      MEL      LOS     of Pass  AOS MEL LOS  Elev
    
    Thu  24Dec20  02:41:33 02:45:01 02:48:33  00:07:00  164 124  83   5.4  NNN  2140
                  04:15:48 04:21:15 04:26:42  00:10:54  223 132  50  74.9* NNV  2141
                  05:53:35 05:58:21 06:03:11  00:09:36  271 333  35  14.7  NVV  2142
                  07:32:59 07:36:27 07:39:59  00:07:00  313 353  34   5.2  DDD  2143
                  09:10:57 09:14:47 09:18:45  00:07:48  328  14  62   7.0  DDD  2144
                  10:47:26 10:52:35 10:57:47  00:10:21  321  34 107  26.0  DDD  2145
                  12:24:10 12:29:18 12:34:31  00:10:21  301 229 156  27.6  DDD  2146
    
    Fri  25Dec20  01:56:22 01:57:40 01:59:02  00:02:40  135 121 106   0.9  NNN  2155
                  03:28:19 03:33:39 03:38:59  00:10:40  210 133  56  37.8  NNN  2156
                  05:05:29 05:10:30 05:15:39  00:10:10  260 328  38  21.2  NNV  2157
                  06:44:42 06:48:25 06:52:12  00:07:30  304 348  33   6.2  NDD  2158
                  08:23:14 08:26:49 08:30:25  00:07:11  327  10  52   5.6  DDD  2159
                  09:59:54 10:04:47 10:09:45  00:09:51  324  30  95  17.5  DDD  2160
                  11:36:26 11:41:46 11:47:13  00:10:47  307 226 143  52.9* DDD  2161
                  13:15:13 13:17:53 13:20:36  00:05:23  267 238 207   3.0  DDD  2162
    
    Sat  26Dec20  02:41:10 02:46:07 02:51:08  00:09:59  197 130  63  20.7  NNN  2171
                  04:17:31 04:22:47 04:28:07  00:10:36  248 325  41  32.9  NNV  2172
                  05:56:21 06:00:23 06:04:32  00:08:11  294 342  32   8.0  NVV  2173
                  07:35:23 07:38:43 07:42:12  00:06:49  325   4  44   4.9  DDD  2174
                  09:12:21 09:16:53 09:21:32  00:09:10  326  24  83  12.4  DDD  2175
    


  8. 一日分の表示の最後のオービット値(12月24日分だと、2146の数値)をクリックすると、 その日の指定位置に置いて、見え出す時刻から、消える時刻までの軌道が地図上に表示されます。

ISSからのSSTVを実際に受信する準備
  1. テスト用とアンテナが違う場合は交換。GPでも十分受信出来きます。(音声はハンディ機でも聞こえる)
  2. 時計を再度合わせる
  3.   $ sudo ntpdate pool.ntp.org

  4. テストではFMラジオ放送用に操作したので、新たにISS用にセットアップします。
  5.   $ rtl_fm -M fm -f 145.8M -s 48k | play -r 48k -t raw -e s -b 16 -c 1 -V1 - 

  6. QSSTV を起動します。
  7. [Receive]タブの設定を変更します。
  8.   Use VIS ------------- ✔
      Auto Slant----------- ✔
      Autosave ------------ ✔
      Mode ---------------- Auto
      Save if Complete(%) - 10


  9. プレイボタン[▶]を押すと、受信を開始します。

  10. この画像はSoundCloudのPD120 SSTVテスト記録をスキャン中の物です。

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    J E 3 H C Z / REF047 C / XLX047 B

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