2021年5月10日月曜日

144/430デュアルバンドYAGIの制作と自動衛星追尾

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昨年(2020年)の年末から今年にかけて、ISSからのSSTV受信や滋賀学園のスクールコンタクト100回記念の大成功を目の当たりにして、衛星も含めた追尾システムに興味を惹かれてました。コロナ禍で自粛ムードの中、ARISSスクールコンタクトの情報サイトに手頃な自動追尾装置の案内が掲載されました。

早速発注をし、待っている間にアンテナを製作することにしました。アンテナについては良くfacebookなどで紹介されている、2mが3エレのものが目に止まっていたのですが、へそ曲がりな私は以前から目を付けていたPhilippine Amateur Radio Association (PARA)の4E1EEEデュアルバンドアンテナを選択しました。勿論、固定シャックでの大掛かりな運用が出来ないアマチュアハム(私)でも、手軽に持ち出せて広々とした公園などで運用できるような、また仰角水平ローテータやコンピュータ及びソフトウェアがワンパッケージになっているSARCTRAC Mk2のお陰で、先人が苦労された部分をスルーして容易にシステム化出来るような素晴らしいものでした。(運用がまだですが・・)
DIYセンターで揃える主な構成部品・部材


・アンテナブーム12mmアルミ角パイプ約1.5m
アンテナ図面
・144MHzエレメント5mmアルミ丸パイプ(長さは図面参照)
・430MHzエレメント4mmアルミ丸パイプ(   〃   )
・エレメント固定部材配線用クランプ(金属でないもの)
・ビス、ワッシャ、
  セルフタップネジ等
固定部材や方法に合わせ調達
・バランスアーム30mmLアングル約1m
・アンテナとLアングルを
  固定するマジックテープと木材 
有り合わせのものでOK
・内径35φ(+α)の塩ビキャップ三脚の先端を補強しローテータの基台にする
アンテナ以外の重要パーツ



購入はSchool Amateur Radio Club NetworkのProductsページ最下部からできます。付属のマニュアルに従って初期設定を済ませて置いてください。
購入は、amazonサウンドハウスで出来ます。商品名はスピーカースタンド35φです。

50kgから90kgの荷重に耐えるしっかりした物です。

部材の加工と組立


  • 各エレメントを図面の寸法通り切断します。

  • 144MHzのリフレクタは106mm必要ですが、1mカットの商品しかなかったので、5mmのパイプの中に4mmの430Hz用パイプを少しカシメて叩き込みました。

    更に、給電部は真ん中で2つにカットします。2つのクランプで少し間隔をとって取り付けますので、周波数特性が低い方(波長の長い方)へずれると思います。 間隔分(数ミリ)をカットしておくと良いでしょう。


  • ブームの直交する2面へ、それぞれの周波数用にビス穴を開けます。
  • 実際には、配線用クランプのオフセット分ズレてきますが、全てが同方向に移動するだけで問題ありません。

  • ビス穴に従ってすべてのエレメントをクランプします。



  • 給電部は、絶縁できる3ミリ厚程度のものがあれば、何でも結構です。



  • 給電部に同軸ケーブルを接続します。

  • この写真は4mmΦのエレメント(430MHz)のもので小さなビスが使えたのですが、太くなるとビスも大きくなり給電部がくっついてしまいます。 そこで、クランプするときにはんだ付けした銅板をアルミパイプに重ねて(アルミの表面を少し削っておく)共締めにしました。

    自動追尾装置を付けず手持ちで運用される方は、後述のSWR測定へ飛ばしてください。ここまでの組み立てでの完成重量は400gで十分手持ち運用できます。


  • SARCTRAC Mk2とのアッセンブル部品を構成します。

  • SARCTRACからテスト用基台(木製)とテスト用アーム(プラスティック製)を外し、本体のピボット軸との接合部品を付け替えます。

    Lアングルのバランサーの方は、最初からカットせずにアンテナを仮付けして、実際にバランスを取ってから位置決めします。 仰角ピボットに掛かる重量が2kgを超えない程度に、オーバーハングの長さと重さを調整します。私の場合400gのアンテナに対しアングルと重りの総重量は800gでした。


    左図は、水道管のキャップのようなものを三脚の先端にビス止めしたものです。この上にピボット受けを取り付けます。


  • アンテナとバランサーを簡便に接合するパーツ(参考)
  • 適当な角材で12mm角のブームと抱き合わせて、マジックテープで巻くだけの結構スグレモノ。白いマジックテープは3Dセンサーの固定用です。

    このセンサーの固定を忘れて電源を入れると思わぬ方向へアンテナが振れて壊すので要注意です。
    アンテナのSWR調整


    ラジエータ・エレメントの調整は、スタブ等を着けることも出来ますが、少しの範囲ならばクランプを緩めて抜き差ししてみると可能です。 短い場合は、左右のエレメント先端に内径に合ったパイプを仮に入れてみるといいでしょう。余分が有ればマッチングを取った長さに作り変えます。

    やっとNanoVNAの出番が回って来ました。ついでに各ソフトウェアやファームウェアもバージョンアップしました。上図は144MHz帯の例ですが1.2付近までは落ちているようです。 少しエレメントを長くすれば、もう少しは落ちると思われます。 下図の430Hz帯の方は、これ以上望まないほうが良さそうです。



    さていよいよ運用に入りますが、何せ新参者なので最初は、色んな衛星を迷惑を掛けないようにワッチしてみたいと思います。 最近は、大学や研究機関がキューブサット(10センチ角を基本とする)衛星を打ち上げたり、ISSから放出したりしていて、中には信号受信に協力依頼をされているところも有ります。 とても楽しみです。

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    2020年12月19日土曜日

    にわか仕立てのSSTV(ISSからの受信準備)

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    先日、ARRISの情報サイトで20周年記念のSSTVが送信されると言う情報が記載されました (ARISSスクールコンタクト)。 たまたまSDRを持ち合わせていたので、早速受信できるか分かりませんが、準備だけしてみることにしました。

    必要な機器は
    ・Raspberry Pi2以上
    ・RTL-SDR USBドングル
      RTL2832Uで検索してみてください。
    ・簡易アンテナ
      2m用のマグネットアンテナを使用しました。


    ISSから送信されるSSTVを受信してみよう

    下記の記事を参照させて戴きました。(原文のまま翻訳した訳ではありませんので誤りがあるかも知れません) The MagPi(RasberryPiオフィシャルマガジン)
    Pi OS の準備

    1. Raspberry Pi OSのサイトから Raspberry Pi Imager をWindowsにインストールします。
    2. OSを選択し、SDカードの入っているドライブ(クリックすると自動的に表示されている)を指定すれば、 [書き込み]をクリックするだけで、オリジナルサイトからダウンロードしながら、焼き付けてくれます。
    3. 先ず、OSのアップデートをします。
    4. $ sudo apt update && sudo apt upgrade -y && sudo reboot  
    5. DR用アプリ、オーディオドライバ、SSTVソフトなどをインストールします。
    6. $ sudo apt-get install rtl-sdr sox pulseaudio qsstv ntpdate -y
    7. 日付・時刻データをアップデートします。
    8. $  sudo ntpdate pool.ntp.org
    RTL-SDRの取り付けとテスト

    1. SDRをUSBポートに挿し、アンテナを取り付けます。
    2. RTL-SDRには、SMAコネクター用変換ケーブルが付属しています。また、温度補正タイプのTCXOに交換された物とそうでない物が有りますので今から買われる方は要注意です。
    3. コンソールからテストコマンドを実行します。
    4. $ rtl_test
      Found 1 device(s):
      0:  Realtek, RTL2838UHIDIR, SN: 00000001
      
      Using device 0: Generic RTL2832U OEM
      Detached kernel driver
      Found Rafael Micro R820T tuner
      Supported gain values (29): 0.0 0.9 1.4 2.7 3.7 7.7 8.7 12.5 14.4 15.7 16.6 19.7 20.7 22.9 25.4 28.0 29.7 32.8 33.8 36.4 37.2 38.6 40.2 42.1 43.4 43.9 44.5 48.0 49.6
      [R82XX] PLL not locked!
      Sampling at 2048000 S/s.
      
      Info: This tool will continuously read from the device, and report if
      samples get lost. If you observe no further output, everything is fine.
      
      Reading samples in async mode...
      Allocating 15 zero-copy buffers
      lost at least 144 bytes
      30秒ほど経過したら、[Ctrl]+[c]で終了します。100そこそこのロスは許容範囲のようです。

    5. 近くのFM放送を聴いてみる
    6.   $ rtl_fm -M wbfm -f 84.0M | play -r 32k -t raw -e s -b 16 -c 1 -V1 -
      84.0M はローカルのNHK FM放送の周波数です。適宜地域に合わせて変更してください。
    QSSTVをセットアップする
    1. サンプル・オーディオ ファイルを取得
    2.   $ wget https://raw.githubusercontent.com/davidhoness/sstv_decoder/master/sstv_test.mp3
      ファイルは /home/USER/にダウンロードされます。

    3. RasPi メニューの[インターネット]から QSSTV を立ち上げ、[Receive]タブで・・・
    4.   Use VIS ---- ✔
        Auto Slant-- ✔
        Autosave --- ✔
        Signals ---- Normal
        Mode ------- Auto
      を設定します。

    5. プレイボタン[▶]を押すと、何も起こっていないように見えるが、受信を開始します。
    6. この状態で、ファイルマネージャの /home/USER から、ダウンロードした  sstv_test.mp3 を、別途立ち上げたブラウザのアドレスバーにドラッグ&ドロップします。
    7. [Enter]を押すと、mp3ファイルから音を聞く要領で画像がスキャンされます。(ファックスと同じ)
    8. テストでは、mp3のファイルをブラウザに再生させて、その音をQSSTV に聴かせましたが、実際では ISS からの電波をアンテナで受けて、 ラジオを聴くように SDR に音を再生させ、それを QSSTV がスキャンして画像にします。

      ISS は2分間画像データを送信し、2分間休んで又次の送信をします。

    SSTV受信の条件を整える
    1. SSTVの送信スケジュールを調べる
    2. ARISS-SSTV images に掲載されます。今回は 2020.12.24~12.31 の ARISS 20 years of operations on ISS (SSTV event)


    3. 周波数は、SSTVダウンリンク 145.80MHzです。
    4. SSTV送信期間の内、いつ頃近くをISSが通過するかを調べます。
    5. まず、次のURLにアクセスします。http://predict.ariss.jp/

      1.[観測地点]をリストから選択
      2.  北緯と軽度を小数点書式で設定
      3.[予測開始日]設定
      4.  予測期間 SSTVの送信される期間を設定
        
      他の項目はデフォルトのままで結構です。

    6. 予測計算]をクリックします。
    7. ここに表示されているのは2日間と3日目の一部ですが、設定どおり8日分出力されます。
      HELP
      
      BTS SatTrack V3.1.6 Orbit Prediction
      
      Satellite #25544  : ISS (Space Station)
      Data File         : tlex.dat
      Element Set Number: 17 (Orbit 2128)
      Element Set Epoch : 23Dec20  00:34:30.902 UTC   (3.7 days ahead)
      Orbit Geometry    : 418.26 km x 420.83 km at 51.643 deg
      Propagation Model : SGP4
      Ground Station    : Tokyo, Japan   ---   PM95UQ
      Time Zone         : JST (+9.00 h)
      
      
       Date (JST)          Time (JST) of        Duration   Azimuth at  Peak  Vis Orbit
                       AOS      MEL      LOS     of Pass  AOS MEL LOS  Elev
      
      Thu  24Dec20  02:41:33 02:45:01 02:48:33  00:07:00  164 124  83   5.4  NNN  2140
                    04:15:48 04:21:15 04:26:42  00:10:54  223 132  50  74.9* NNV  2141
                    05:53:35 05:58:21 06:03:11  00:09:36  271 333  35  14.7  NVV  2142
                    07:32:59 07:36:27 07:39:59  00:07:00  313 353  34   5.2  DDD  2143
                    09:10:57 09:14:47 09:18:45  00:07:48  328  14  62   7.0  DDD  2144
                    10:47:26 10:52:35 10:57:47  00:10:21  321  34 107  26.0  DDD  2145
                    12:24:10 12:29:18 12:34:31  00:10:21  301 229 156  27.6  DDD  2146
      
      Fri  25Dec20  01:56:22 01:57:40 01:59:02  00:02:40  135 121 106   0.9  NNN  2155
                    03:28:19 03:33:39 03:38:59  00:10:40  210 133  56  37.8  NNN  2156
                    05:05:29 05:10:30 05:15:39  00:10:10  260 328  38  21.2  NNV  2157
                    06:44:42 06:48:25 06:52:12  00:07:30  304 348  33   6.2  NDD  2158
                    08:23:14 08:26:49 08:30:25  00:07:11  327  10  52   5.6  DDD  2159
                    09:59:54 10:04:47 10:09:45  00:09:51  324  30  95  17.5  DDD  2160
                    11:36:26 11:41:46 11:47:13  00:10:47  307 226 143  52.9* DDD  2161
                    13:15:13 13:17:53 13:20:36  00:05:23  267 238 207   3.0  DDD  2162
      
      Sat  26Dec20  02:41:10 02:46:07 02:51:08  00:09:59  197 130  63  20.7  NNN  2171
                    04:17:31 04:22:47 04:28:07  00:10:36  248 325  41  32.9  NNV  2172
                    05:56:21 06:00:23 06:04:32  00:08:11  294 342  32   8.0  NVV  2173
                    07:35:23 07:38:43 07:42:12  00:06:49  325   4  44   4.9  DDD  2174
                    09:12:21 09:16:53 09:21:32  00:09:10  326  24  83  12.4  DDD  2175
      


    8. 一日分の表示の最後のオービット値(12月24日分だと、2146の数値)をクリックすると、 その日の指定位置に置いて、見え出す時刻から、消える時刻までの軌道が地図上に表示されます。

    ISSからのSSTVを実際に受信する準備
    1. テスト用とアンテナが違う場合は交換。GPでも十分受信出来きます。(音声はハンディ機でも聞こえる)
    2. 時計を再度合わせる
    3.   $ sudo ntpdate pool.ntp.org

    4. テストではFMラジオ放送用に操作したので、新たにISS用にセットアップします。
    5.   $ rtl_fm -M fm -f 145.8M -s 48k | play -r 48k -t raw -e s -b 16 -c 1 -V1 - 

    6. QSSTV を起動します。
    7. [Receive]タブの設定を変更します。
    8.   Use VIS ------------- ✔
        Auto Slant----------- ✔
        Autosave ------------ ✔
        Mode ---------------- Auto
        Save if Complete(%) - 10


    9. プレイボタン[▶]を押すと、受信を開始します。

    10. この画像はSoundCloudのPD120 SSTVテスト記録をスキャン中の物です。

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    2020年6月12日金曜日

    ircDDBGateway 初めての設定(2)

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    初めて ircDDB Gateway を設定しようとする方向けに最低限の設定項目の紹介と設定の基本をご説明したいと思います。 ここでのコマンド等の説明にはグラフィックモードで立ち上げた Raspberry Pi OS 上のターミナルを使用します。


    設定までのインストールと構成は、最新版 ircDDBGateway と DStarRepeater のインストール (Pi OS) を、2015年のircDDBGateway安定版をお使いの場合は ircDDB Gateway 初めての設定 をご参照ください。

      先ず,この設定画面を立ち上げるには,次のように shell コマンドを実行します。
      $ sudo ircddbgatewayconfig
      

    1. ネットワークに接続するためのゲートウェイを設定します。
    2. Type]は Hotspot を選択します。Repeater を選択しても同様に稼働させられますが,日本では自作のリピータは登録できませんので意味を成しません。 従ってシンプレックス・ノード(Hotspot)として設定します。

      Callsign]には、補助機器としてこのゲートウェイ・モデムを無線機とともに申請した*1クラブコール(社団局)を指定します。

       [Local Icom Address]と[Local Icom Port]は Icom製コントローラを使用したときの設定値が標準設定されていますので、 ダミーを指定して置いた方が思わぬトラブルに見舞われることが無いと思います。(例: 127.0.0.1 / 20009)

       他の項目については標準設定のままにしておきます。[QTH][URL]も空のままでかまいません。


      *1 例外として、ノードを個人の固定用アクセスポイントとして使用する場合のみ、個人固定コールサインが使用できます。 但し固定した運用であっても、公開ノードの場合はクラブコールにすべきと考えています。
      DV Dongle(ICOM Terminal Modeを含む)については電波を発することがないため個人コールサインで運用できます。 何れにしても、JARD、TSSでの保証認定と総通への申請が必須ですので、移動することも考え合わせると、 クラブコール(ノードコールサインとして個人単独で取得する国もある)にまとめてしまうのは一つの方法です。



    3. Repeater 1 の設定をします。
    4.  この設定タブは2ページずつセットで4台分あります。つまり,一つの ircDDBGateway でいろいろな*2コントローラを4種類まで設定できます。 ただし,シンプレックス・ノード(Hotspot)の場合,通常一台のパソコンに一種類のコントローラが普通です(一セットずつ持ち運ぶかも知れないから)。 その場合は,[Repeater 1]のみ設定で,各Raspbery Pi が全く同一の設定になっても問題ありません。

      Band]は A:1200MHz B:430MHz C:144MHz D:Dongleに従って設定します。(このルールは必須ではありません。)

      Type]は Homebrew です。

      なお,自動接続したい[Reflector]の設定でDPlus系を選択したいときは,後述する[D-Plus]の設定を完了後保存再起動して初めてドロップダウンリストに表示されます。 起動時自動接続したいときは[Startup]も Yes に変更します。

      2ページ目の設定は、使用する周波数以外は、標準のままにしておいてください。(公開ノードはVoIPの使用区分です)


      *2 コントローラとはPCリピータコントローラのことで,DVAP node や GMSK Repeater, Soundcard Repeaterなどがあります。 リピータ用のコントロールソフトと共通なので名前がリピータと付いているものも多いのです。

    5. ircDDBの設定
    6. ircDDB]は 1~4まで Disabled に設定します。この項目はリフレクターのノードとして使用する上に於いては設定不要です。

      日本では許可されない自作リピータとして、海外で利用される *3 ircDDB.net(ircDDBGatewayとは全く違うものです)というコールサインルーティングをする、 世界規模のネットワークに加入したときに必要となる項目です。

      この種のネットワークは他の種々のネットワーク(たとえば Quadnet)と関連性が有り事情をよく理解した上で利用する必要もあるため使用しません。


      *3 ircDDB はドイツで運営されている世界規模コールサインルーティング用ネットワークサーバで、 加入すると自分自身のノードをリピータとして世界の土俵に載せられ公開できます。世界中からダイレクトにコールされる可能性が有ります。

    7. D-PRS(GPS)の設定をします。
    8. D-PRS]も同様に Disabled に設定します。

      理由は D-PRS 機能を自動送信にしたユーザーが居た場合(自分自身でなくても), 接続しているリフレクターなどにカーチャンクが入り続け他局に迷惑となると同時に不要に APRS のシステムに負担を掛ける結果となるためです。 有効にされる場合は特に配慮をして戴くようお願いしたいと思います。

    9. DExtra(XRFリフレクタ)の設定をします。
    10. DExtra]も Disable に設定します。

      理由は、日本国内においてXRFリフレクタと呼ばれているものが存在しますが、DExtraプロトコル(手順)で接続可能であるという事で付けられたネーミングで、本来はXLXリフレクタです。 アメリカには本来のXRFリフレクタとしての別のサービスが存在します。従って混乱や誤接続のトラブルを避けるため、XLXリフレクタへは後に出てくるXLX接続手順を使います。
    11. D-Plus タブでは US Trust 系のリフレクタやリピータ接続の設定をします。
    12. まず,[D-Plus]を Enabled に変更します。
      Login]には*4 US Trust に認証されたコールサインを入力します。

      さらに、そのコールサインは、この ircDDBGateway と DStarRepeater のインストールされた Raspberry Pi(又は別のPC)を補助機器として、 無線機とともに登録済みのものであることが必要です。


      *4 US Trust に認証されたコールサインを取得するには,まず D-STAR機の MyCall に、 「登録したいコールサイン」を入れ,近くのリピータから他のリピータにエリアコールして交信を成立させ(自動送信による応答でもOK)、 半日ほどたてば使用できるようになります。
      これはゲートウェイを越えて交信が成立した局のリストを元に,JARL管理サーバと US Trust サーバが一時間に一度同期しているためです。


    13. DCS リフレクタとコール・コールサイン・システムの設定
    14. DCS]は標準どおり Enabled に設定します。DCS 系のリフレクタは認証を必要としないため有効にするだけで接続できます。
      CCS]は Disabledに設定します。


      =MEMO= DCSサーバとCCSサーバは、2018年秋、管理グループのメンバー交代により閉鎖されました。 ただ、DCSプロトコルはXLXリフレクタなどへの安定した接続プロトコルとして使用されており現在でも有効です。

    15. XLX リフレクタへの接続
    16. XLX]は標準でEnabled に設定されています。只、このままで XLXリフレクタに接続しようとしても繋がりません。

      実は XLX Hosts File の保存場所が、他の DPlus_Hosts.txt や DCS_Hosts.txt の様にRaspberryPiのフォルダではなく、URLに成っていて、 且つ、実際にそのデータベースのあるサーバーが指定されていません。

      そこで、[Hosts file URL]を次の様に変更します。

      http://xlxapi.rlx.lu/api.php?do=GetXLXDMRMaster

      只、目的のリフレクターのURLがダイナミックDNSでグローバルIPアドレスが固定されていない(通常サーバーを運用する場合固定アドレスを使用します)場合は、 ダイナミックDNS名で作成された、別ファイル(XLX_Hosts.txt)を入手して所定のフォルダに置き、そのフォルダを指定します。
    17. リモート・コントロールサーバの設定
    18. とても便利な機能です。是非使ってみてください。
      Remote]を Enabled に変更します。さらにこのリモートサーバに *5 ログインするための[Password]を入力します。
      Port]については、ircDDBGatewayのサイトなどでは 5000 より大きな(たとえば 22222 など)の好みの値を使うようにとの指示が掲載されています。その場合は,各パソコンのファイヤウォールにポートを開けてやる必要があるかも知れません。


      *5 ログインするためのリモートコントローラはこの設定用プログラムと同じフォルダに remotecontrol.exe というプログラムとしてインストールされています。
      また,Google Play から Android アプリとして「ircDDB remote」(PA7LIM作)がダウンロードできます。


    19. Mobile GPS
    20. 機能確認中
    21. その他の設定 Misc
    22. 初期設定のままでいいと思います。[Language]には英語と米語があります。

      GUI Log]は膨れあがるのを防ぐためだろうと推測しますが Disabled になっています。

      必ず[Save]して,ircDDBGateway 本体を再起動しなければ反映されません。



    ircDDBGatewayの設定が終わったら、次は DStarRepeater 初めての設定(2)をご参照ください。

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    DStarRepeater 初めての設定(2)

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    2014年1月に最終リリース版として,各モデム別(DVAP,GMSKなど)のリピータソフト開発は打ち切られ「DStarRepeater」に統合されました。 それぞれのモデム機能は統合ソフトの中で選択し,共通の部分をひとつにまとめたものです。
    尚、最近ではICOM ターミナルモードやMMDVMボードもサポートされています。


    設定までのインストールと構成は、 最新版 ircDDBGateway と DStarRepeater のインストール (Pi OS) を、2015年のDStarRepeater安定版をお使いの場合は DStarRepeater 初めての設定 をご参照ください。

      先ず,この設定画面を立ち上げるには,次のように shell コマンドを実行します。
      $ sudo dstarrepeaterconfig

    1. Callsignタブの設定
    2. Callsign] には一般的にクラブコールサインを入力します。 ircDDBGatewayの設定、[Gateway]と同じコールサインにすることが必要です。

      モジュール文字は海外のリピータのモジュールに対応しています。つまり 1200MHz : A、430MHz : B、144MHz : C、Dongle : D などです。

      Gateway] には同じコールサインを入力します。

      Mode] はノードの場合 Simplex を選択します。

      Ack] は BER に設定します。
      Bit Error Ratio の略で,後ほど調整をするときこの数値ができるだけ 0.0% になるようにします。

      Restrict]は通常 Off にします。
      通常とはクラブコールを使った場合です。On にするとノードと無線機が同じコールサインである必要性が生じるので,日本では固定・移動の個人コールの時のみとなります。 その場合他人にノードを使用されることなく自分専用となります。

      RPT1 Validation]は RPT1 や RPT2 に 文字を入れ DUP+(または DUP-)を有効にする場合に必要となるもので Simplex 選択時は Off にします。


    3. Networkタブの設定
    4. Gateway Address]は,1台のPC(Raspberryなども含む)に ircDDB Gateway DStarRepeater をインストールした場合, 自分自身を表す 127.0.0.1 となります。

      Gateway Port]通常変更しません。

      Local Address]も自分自身を表す 127.0.0.1 となります。

      Local Port]ircDDBGateway の設定ではリピータ(ノード)が4台まで組み込めます。リピータ1にはポート20011,2には20012と言うように20014までが対応しています。 今設定している DStarRepeater は ircDDBGateway での何番のリピータかによって合わせる必要が有ります。(今回はリピータ1に設定と仮定します)

      Name]は,Simplex では使用しません。


    5. 右2ページは規定のまま


    6. Beaconタブの設定
    7. Time(mins)]は,通常10分ぐらいに設定しますが、調整においては、接続時アナウンスやこのビーコンアナウンスを聞きながら行いますので、最短時間にします。

      Message]規定値で構いません。

      Voice]Time(mins)と同理由で Enabled に設定します。

      Language]UK または US の英語がいいでしょう。残念ながら日本語はありません。
      (別途DV Dongle形式で録音したものを流す機能があります。 voicetransmit
    8. Modemタブの設定
    9. Type]ここでモデムの種類を選択します。その上で[Configure]をクリックして各機能別の設定調整作業用のダイアログボックスを表示させます。


    10. Control1タブの設定(サンプル)
    11. 初期の設定では不要ですが、機能の説明として簡単に記述します。

      ControlEnabled に変更します。

      RPT1 Callsign]仮に CONTROL と入力します。

      RPT2 Callsign]仮に CONTROL と入力します。

      通常RPT1、RPT2と言えば、JX9XXX A、JX9XXX G のようにコールサインルーティングに使用します。 しかし、コールサインだと自分以外の人にコントロールされてしまう可能性も有りますので、自分だけが分かる文字列とします。 RPT1とRPT2が違っていても構いません。

      次に、Contoro2 タブの設定をします。
    12. Control2タブの設定(サンプル)
    13. Command1]の左側フィールドに REBOOT と入力します。

      次に、右側フィールドに、shutdown -r now と入力します。

      この意味は、無線機のメモリーに、名前:REBOOT DUP:DUP+又はDUP- 周波数シフト: 0.000 RPT1:CONTROL RPT2:CONTROL UR:REBOOT として置いてカーチャンクすると、 離れた場所から、Raspberry Pi等を「再起動」させられる事になります。
    14. Controllerタブの設定
    15.  [Type USBケーブを使用し,シリアル・USB変換をしている場合Serial - /dev/ttyUSB0 を選択します。

      Config]Simplex の場合,[2]を選択します。

      PTT Inversion]PTTコントールのプラス/マイナスを反転させます。通常は反転させません。(Off


    ここで記述していない箇所については初期設定のままにして置いてください。

    ircDDBGatewayの設定は ircDDBGateway 初めての設定(2)をご参照ください。


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    2020年6月3日水曜日

    最新版 ircDDBGateway と DStarRepeater のインストール (Pi OS)

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    =MEMO= Raspbian は今回のバージョンから Raspberry Pi OS と改名しました。今後文中では Pi OS と略します。

    D-STARで個人用ノードから汎用リピータに至るまで最もポピュラーになった ircDDBGatewayDStarRepeater。 その基本はアイコム社のリピータシステムに於ける dsgwd(D-Star GateWay Daemon)とコントローラ ID-RP2C の構成と何ら変わりは有りません。

    つまり、ircDDBGateway がコールサインルーティングのゲートウェイに当たり、コントローラを DStarRepeater が担っています。 無線機を一つ繋げば個人用ノードとなり、送信用、受信用に二つ繋げばリピータになります。

    日本ではリピータはJARLの管理ですので、シンプレックス・ノードとしてしか使用できませんが、欧米では自作公開リピータとしても多数利用されています。 そのシンプレックス・ノードと、受信と同時にダウンリンクを持つリピータ(デュープレック)とは、ircDDBGateway の設定値で変更するだけという簡便さです。

    又、ircDDBGateway はコールサインルーティング・ネットワークである ircDDB.net のゲートウェイとしてだけでなく、D-STARプロトコルで運営されているリフレクタへの接続もサポートして居り、コールサインルーティング網とリフレクタ網のセパレーション(切り替え、ループ混信の防止)にも優れています。

    私は、ircDDBGateway のコールサイン・ルーティングセクションに、JARLプロトコルが追加され、法的な違いや運用基準の違いをソフトで乗り越えて、世界が一つになることを願うものです。
    最新版 Pi OS の microSD 作成


    Raspberry Pi OS (32-bit) with desktop
    1. Raspberrypi.orgのダウンロードページ から 「Raspberry Pi OS (32-bit) with desktop」の ZIP をダウンロードします。余分なソフトウェアの入っていないデスクトップ版で、Lite では設定が出来ない場合が有りこのバージョンとしました。
    2. 解凍してイメージファイル(2020-05-27-raspios-buster-armhf.img=2020.6.2現在)を抽出します。
    3. Win32 Disk Imager などを使用してイメージファイルをmicroSDに焼きます。
    4. そのまま、WindowsマシンにmicroSDカードを指したまま、カードのドライブ(多分F:とかG:)にエクスプローラでアクセスします。 マウスの右ボタンで[新規作成]→[テキスト ドキュメント]を選択、内容は何も書かずファイル名を「ssh(拡張子無し)」として保存します。
      これで、Raspberryを立ち上げた時、SSHが使用可能になっています
    OSの前準備


    Raspberryに専用ディスプレイ、キーボード等を接続してGUIで作業される方は、Terminalアプリにて以後、SSH同様に作業してください。
    1. 先ず、microSDの全容量が使用されているか確認します。
    2. $ df -h
      

      もし、16GBの物を使用しているのに4GB程しかサイズが無ければ、次のコマンドで拡張してください。

      $ sudo raspi-config
      

      [7 Advanced Options]→[A1 Expand Filesystem]で拡張します。(再起動が必要です)
      又、同様にこのメニューを使って、パスワードを変更するなどセキュリティ対策も施してください。

    3. 次に、OSの更新をします。
    4. $ sudo apt update
      $ sudo apt upgrade -y
      $ sudo reboot
      

    5. ircDDBGatewayとDStarRepeaterに使用するライブラリーをインストール
    6. $ sudo apt -y install wx3.0-headers wx-common libwxgtk3.0-0v5 libwxgtk3.0-dev libwxbase3.0-0v5 libwxbase3.0-dev portaudio19-dev libportaudio2 build-essential libusb-dev libusb-1.0-0 libusb-1.0-0-dev 
    アプリケーションのダウンロードとインストール


    今後コマンドの実行ディレクトリーは、USER Loginした直後のホームディレクトリー(/home/USER/)として記述します。[$ cd]の記述はホームに戻ることを意味します。
    1. G4KLX(ジョナサン・ネイラー)のGITHUBから最新版をダウンロード
    2. URLはhttps://github.com/g4klxです。 但し、ダウンロードには gitコマンドを使用します。

      $ git clone https://github.com/g4klx/DStarRepeater.git
      $ git clone https://github.com/g4klx/ircDDBGateway.git
      

      この作業はG4KLXのリポジトリのクローンをRaspberry内に作ります。GITによって管理され、後々作者がアプリの開発を進めた場合にも、 差分が管理されているので、フォルダ内で次のようにするだけで、ソースプログラムのアップデートが出来ます。(コンパイルし直す必要は有ります)

      $ git pull
      

      GITについての詳細は検索にてご参照ください。

    3. それぞれのフォルダ内でコンパイル、インストールします。
    4. $ cd ircDDBGateway
      $ make
      $ make -f MakefileGUI
      $ sudo make install
      $ sudo make install -f MakefileGUI
      

      $ cd ../DStarRepeater
      $ make -f MakefilePi
      $ make -f MakefileGUIPi
      $ sudo make install -f MakefilePi
      $ sudo make install -f MakefileGUIPi
      $ cd
      


      =MEMO= OSにより、又、グラフィカルかテキストかに依ってMakefileが異なるので注意 [-f]でファイルを指定しなければ標準の Makefile が使用されます。

      $ ls /usr/bin/irc* /usr/bin/dstar* /usr/bin/remote*
      /usr/bin/dstarrepeater        /usr/bin/dstarrepeaterd  /usr/bin/ircddbgatewayconfig  /usr/bin/remotecontrol
      /usr/bin/dstarrepeaterconfig  /usr/bin/ircddbgateway   /usr/bin/ircddbgatewayd       /usr/bin/remotecontrold
      
    アプリケーション設定の準備


    1. グラフィックモードでの立ち上げ
    2. 専用ディスプレイで使用する場合は、キーボード・マウスを接続して立ち上げれば、即設定に入れますが、ここまでSSHで作業して来て、ディスプレイの無い方は VNC を有効にします。

      $ sudo systemctl start vncserver-x11-serviced.service  
      

      VNCViewer(RealVNC, UltraVNCなど)をインストールしたWindowsマシンなどからグラフィカルにアクセスできるようになります。 運用が開始するまでは、再起動しても VNC が常時使えるようにしたい時、またそれをやめたい時は次のようにします。

      $ sudo systemctl enable vncserver-x11-serviced.service 
      $ sudo systemctl disable vncserver-x11-serviced.service 
      

      又、VNCのサイズを変更したい時は

      $ sudo nano /boot/config.txt
      			:
      # uncomment to force a console size. By default it will be display's size minus
      # overscan.
      #framebuffer_width=1280
      #framebuffer_height=720
      framebuffer_width=1600
      framebuffer_height=1200
      

    3. GPIOのシリアル接続を利用する場合の準備
    4. Pi3/Pi Zero WのGPIOでPi-HATと送受信する」をご参照ください。
    この続きは、ircDDBGateway 初めての設定(2)及び DStarRepeater 初めての設定(2)をご参照ください。

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    2020年5月21日木曜日

    WiFiがスリープしていませんか?(接続が切れる)

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    HS-HAT系モデム、ircDDBGatewayのターミナルモード、dmonitorなど、Pi Zero や Pi 3 などオンボードWiFiや USBドングルWiFiなどを使うことも多いと思います。

    さて、それらを使用中、接続が何時の間にか切れているなんてことは有りませんか?

    原因の一つが、ひょっとしたらWiFiのパワーセーブに原因があるかも知れません。

    自動的にパワーセーブを解除して、WiFiがスリープするのを防ぐにはこちらをご参照ください。